ブッダの教え・仏典ダンマパダをご存じですか?

ブッダの教え・仏典ダンマパダをご存じですか?

「ブッダ」の本名は「シッダールタ・ゴータマ」。
仏教をつくった人のように思われがちですが、実は間違いです。

「ブッダ」は「大切な教え」をいくつも残しました。
ただし、仏教を形成したのは、そののちの人々によってです。

謙虚な「ブッダ」は、自分自身を崇拝することや偶像化を嫌いました。

「大切な教え」を後世に遺す(のこす)ためには、形にしなければなりません。
それが「仏典ダンマパダ」です。

つぎの項目で詳しく説明をすすめましょう。

ダンマパダについて

ブッダの教え・仏典ダンマパダをご存じですか?

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「ダンマパダ」はパーリ語で書かれたものです。
漢語では「法句教(ほっくきょう)」とよばれていますね。

「ダンマ」は「真理・法」を表し、「パダ」は「道・ことば」を表しているのです。
これでお分かりですね。

「ダンマパダ」は「人間の真理を表すことば」となります。

「ダンマパダ」の詳しい内容を紹介しましょう。
「全26章からなる423句」で構成されており、日本語に訳されたものが入手可能です。
 
細かくは割愛しますが、人生にとって「大切な教え」がいくつも散りばめられた素晴らしい仏典となっています。

興味がある人は、「日本語訳版」を熟読されてみてはいかがでしょうか?

ダンマパダからの解釈(苦しみ)

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「ダンマパダ」を読み進めることで、「教え」を解釈することになります。
「苦しみの解釈」にスポットを当てましょう。

「ブッダ」は釈迦族の王子です。
恵まれた環境にありましたが、のちに隣国のコーサラ国によって滅ぼされることとなるのです。

波乱に満ちた人生が容易に想像できますね……。

その人生において、「生・老・病・死」をテーマとして考え続けました。

人間として生まれ、老いてゆき、病気になり、やがて死ぬ。
定めであり、卑しい(いやしい)人間から高貴な人間まで平等です。

「ブッダ」の言葉が残されます。

「永遠に変わらないものなどない。
移り変わるものが常であることに人は苦しみを感じているのだ」。

これは「諸行無常」を表しているのです。

「生・老・病・死」をテーマに思いを巡らせば、苦しくなりますね。
しかし、「自分を中心に考えるから」と説いているのです。

「苦しみ」は「自分のこころ」から湧きあがってきたもの。
「自分中心の世界」はどこにもありません。

「教え」を再確認しましょう。

・世の中のすべては、常に変化
・自分の思いは関係ない

唱えていると気持ちが浄化されませんか?
「こころの苦しみ」が消えた瞬間ですね。

「ブッダ」は諸行無常に気が付いて、「苦しみ」から解放されました。
「ダンマパダ」を読み解けば、これらが理解できるはずです。

つづいて「怨みに対する解釈」を解説しましょう。

ダンマパダからの解釈(怨み)

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私たちは「聖人君子(せいじんくんし)」ではありませんから、「怨み(うらみ)」の感情を抑えられません。

「怨み」は「よい結果」を生み出さないことはお分かりですね。

最悪は「戦争」です。
「ひと」が「ひと」を傷つけ殺しあうなんて……。

「怨み」が「怨み」をよび、連鎖していきます。
途切れなく連鎖すれば、何百万、何千万もの「ひと」が死ぬことに。

なぜ、このような感情に陥ってしまうのでしょう?

最初は「ちいさな怨み」から始まります。
それは、「ひとり」による「ちいさな怨み」。

「ブッダ」のことばを借りましょう。
「人間は、望んでいることと現実とのギャップを苦しく感じるものだ」。

望んでいるイメージ通りには「事のほとんど」が運びません。
しかし、人間は幼稚です。

希望通りに事が運ばないと、そのギャップを逆怨みしてしまいます。

考えてください。
希望とは勝手な思い込みです。

その通りにならなかったとしても、「誰かのせい」ではありません。
こうした勝手な思い込みを、「無明(むみょう)」という言葉で「ブッダ」は表しました。

反復しましょう。

戦争の発端は「ちいさな怨み」から始まります。
「怨み」が「怨み」をよび、連鎖するからです。

そして、「ちいさな怨み」は「勝手な思い込み」が発端。
ものごとのほとんどが「思い通りにはならない」と考えるべきでしょう。

全世界の「ひとりひとり」が「ブッダの教え」を理解すれば、世の中から戦争が消えるはずですね……。

ダンマパダと般若心経との関係性について

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仏教では「般若心経(はんにゃしんぎょう)」による教えが支持されています。
「般若心経」は日本で最も浸透している「お経(おきょう)」です。

「ダンマパダ」は「テーラワーダ仏教(上座部仏教)」で支持され、「般若心経」は「大乗仏教」によって支持されます。

「大乗仏教」は、「テーラワーダ仏教」を「小乗仏教」として蔑称(べっしょう)でよび、蔑んだ(さげすんだ)評価をしますが、専門家による評価は分かれていますね。

決して両者は対立軸にあるものではなく、相互に乗り入れ可能な「教え」ではないでしょうか?

とくに共通するのが「諸行無常」であり、同じ世界観によって記されています。
仏教を学ぶならば、両派を比べてほしいですね。

まとめ

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仏典「ダンマパダ」を簡単に解説しました。
「人間の真理」について、深く書かれたものであり、本来は深く掘り下げる必要がありますね。

人生にとって重要な言葉がつまっていますから、ご興味がわきましたら、「日本語訳」の書籍をお求めになってみてはいかがでしょうか。

「ブッダのことば」は現代人にも響きますよ。

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