人が亡くなった場合に、恨み妬みをもっていると幽霊になる、という話はよく聞くことだと思いますが、生きている霊と書く「生霊」(生き霊、いきりょう、しょうりょう、せいれい、いきすだま)って、一体どういうものなのでしょうか?
言葉としては、よく耳にすることがあると思いますが、実際のところ、詳しく分かるという方は、珍しいかもしれませんね。
何だか、幽霊という響き以上の怖さを感じてしまいますが、むやみやたらに怖がるのはやめて、生霊とは何なのかについて解説していきましょう。
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生霊って何?
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亡くなった方の魂の霊魂は、「死霊」と呼ぶのに対して、生きている方の魂が、肉体から離れて飛んだものを「生霊」と呼びます。
何らかの憎悪の念などをもっていると、生きている人間の体からも、霊魂が離れるということがあるのですね。
憎悪というほどの強い思いでなくても、日常的にも、ちょっとした生霊を飛ばすということはあることなので、あまり神経質になることもありません。
寝ているわけではないのに、ボーッとしていたら時間が過ぎていたようなときに、生霊を飛ばしていることがあるのですね。
ただし、強い情念のようなものをもち、生霊を飛ばしている可能性がある場合には、注意が必要です。
あまりにも、そういう傾向が強いと、生霊を飛ばしすぎて、自分自身が抜け殻の空っぽ状態になってしまうことがあるからです。
そして、その生霊は、相手がいる場合には、その相手にも、そして飛ばした本人自身にも「霊障」を起こしてしまうことになりかねません。
生霊を飛ばしてしまったら
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何らかの「情念」をもった場合に、生霊となって肉体から離れてしまうことがあることが分かりました。
その情念というものが、旅行に行きたい場所とか、好きな彼に会いたいなどの軽い気持ちであれば、それほど問題はありません。
しかし、相手に対しての何らかの憎しみや激しい嫉妬などの感情がうごめく情念となると、それは霊障を起こしてしまう原因になってしまいます。
憎い相手がいることは生きていればあることでしょうが、その思いが強ければ強いほど、生霊も強さを増して相手に災いを起こしてしまうのです。
情念を飛ばした相手は、運気が下がるような出来事がつづくなど、憎しみをもった本人からすれば願いどおりになったとも思うでしょうが、違うのです。
実は、飛ばした生霊は、飛ばした本人にも返ってきて不幸にしてしまうのです。
さらに、相手が「生霊返し」という生霊を飛ばした本人へ返すという行為をした場合、そのまんま飛ばした本人に生霊が返ってきてしまいます。
その際の生霊は飛ばしたとき以上に恨みの度合いが大きくなっていますので、これには飛ばした本人への衝撃もすごいことになってしまうのです。
生霊を飛ばされてしまった場合は、やる気がなくなる、眠気がものすごいなどの症状が現れるので分かりやすいかと思います。
強い情念をもつ生霊を飛ばしてしまったらどうなるか、それは飛ばした本人、相手も不幸にしてしまいます。
いちばん良いのは、生霊を飛ばすほどの憎悪をもつ生き方をしないことです。
自分が楽しく生きる方向に軸を合わせて生きていてれば、こういうことは起こりません。
もし自分が生霊を飛ばされてしまったら
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自分が生霊を飛ばしたらどうなるのかを、先に述べさせていただきましたが、今度は、もし自分が生霊を飛ばされてしまったらどうなるのかということです。
最初にも述べましたが、生きている限り、多少の生霊は飛ばし合っているので、その程度の生霊であれば、とり憑かれる以前に、自然と払い除けることができるのです。
ただし、相手の強い憎悪を含んだ生霊を飛ばされてしまうと、その情念にとり憑かれ、ダルイ状態がつづき、無気力で覇気のない雰囲気の状態になってしまいます。
中には、金縛りに合う方もいらっしゃるようです。
自分で簡単に払い除けることができない生霊の場合は、飛ばしている相手が誰かという想像がつくのであれば、歩み寄ってみるのも一つの手です。
しかし、相手が全く分からない状態の場合には、霊能者の方にみてもらい「生霊返し」をしてもらう方が得策でしょう。
いちばん良いのは、相手に嫌われるようなことをしないように生きることが大切なのですが、自分の何が相手を不快にさせるのかは人それぞれでもあり、分かりにくいこともあります。
できるだけ誰に対しても公平であり、真心をもって接していけばいいのでしょうね。
まとめ
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生霊について、簡単ではございましたが解説させていただきました。
「生霊」という響きから、ものすごく怖いイメージをもっていたでしょうが、掘り下げていくにつれ、人の悲しい性というか、側面の一つなのかなという風にも捉えることができたのではないでしょうか。
私たちは生きているなかで、普段から軽い生霊の飛ばし合いはあるということが分かり、その場合は自然と払い除けることができるのです。
ただ、強い情念をもった生霊になってしまうと、飛ばす方も飛ばされた方も不幸になってしまいかねません。
そうならないように、自分の生き方をふりかえり、自分軸をしっかりともって、楽しいと思う道へ進むようにしてください。