年に4回訪れる土用の中でも、今回は立春の前日までの約18日間を差す「冬の土用」についてまとめました。
冬ならではの開運食材や、冬の土用の過ごし方まで。春に向けて、ぜひ一読ください。
土用について
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土用って年に4回もあるの?と驚かれた方もいるかと思いますので、最初に土用とは何か、今一度お伝えしたいと思います。
土用とは、次の季節への移行期間のようなもので、立春・立夏・立秋・立冬の前日までの、それぞれ約18日間を表します。
五行からみる土用
古代中国の思想に、五行陰陽説というものがあります。
これは、万物は五行(木・火・土・金・水の五要素)に分類され、さらに陰と陽に分けられるという考え方です。
季節を五行に当てはめると、「春=木」「夏=火」「秋=金」「冬=水」となり、各季節の間を、土の気が盛んになる時期として「土用」と呼ぶようになりました。
土の神様
土用期間中は、土の中に「土公神(どくしん)」という神様がいらっしゃるといわれ、土に触れることは禁忌とされています。
とくに冬の土用のときには、土公神は庭に宿ると考えられているため、庭のお手入れは土用が明けてからにするのが望ましいです。
ただし、「間日」と呼ばれる日には土公神が天界へお戻りになるので、どうしても土を触ることがあるときは間日を選ぶと良いでしょう。
2023年の冬の土用と間日
2023年の冬の土用は、1/17~2/3の18日間です。
冬土用の間日は、「寅の日」「卯の日」「巳の日」と決められています。
2023年は、1/20、1/21、1/23、2/1、2/2の5日間が冬土用中の間日になりますので、参考にしてください。
冬の土用の開運食材
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冬は、基本的に「冷える」季節です。
冷えは、体の表面的なものだけではありません。
内臓など深部に冷えが及ぶと、胃腸の働きが悪くなり、消化機能が弱り、食欲不振や便通の不調へつながったり、血行が悪くなることで老廃物が溜まり、肌トラブルにつながったりと、さまざまな不調をもたらす恐れがあります。
冬の土用は、クリスマスや正月といった大きな行事が終わり、食べ疲れを起こしやすい時期でもあります。
体の不調は心の不調につながり、運気の低迷も招いてしまいます。
ぜひ冬の土用にぴったりな開運食材を取り入れて、心身のバランスを取り戻し、運気上昇をはかりましょう。
「ひ」の付く食べもの
夏の土用には丑の日にうなぎを食べるように、冬の土用では「未の日」を大事にしており、この日に「ひ」の付く食べものを摂ると良いといわれています。
「ひ」の付く食べものには、ひじき・ヒラメ・ヒラマサ・ひよこ豆などがあります。
2023年冬の土用中の未の日は1/25のみですので、ぜひ「ひ」の付くものを食卓に取り入れてみてください。
赤い食べもの
冬土用中の未の日には、赤い食べものも良いといわれます。
トマトやパプリカなども赤い食べものですが、旬のりんごやビーツを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
りんごは煮りんごに、ビーツはスープなどで、冷えを取り去る温レシピを楽しむのも良いですね。
イチゴやサツマイモ、ラディッシュなども赤い食べものです。
うなぎ
うなぎは夏の土用では?と思いますが、うなぎは夏だけでなく、すべての土用におすすめの開運食材です。
実は、うなぎは秋から冬にかけて旬の食材です。
「寒の土用の丑の日」という言葉もあり、冬の土用にもおすすめの食材になっています。
ビタミン・ミネラル・カルシウムなど多くの栄養を豊富に含むうなぎは、冬の厳しい寒さを乗り切る力を与えてくれます。
冬の土用の過ごし方
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土用期間中は基本的に、○○をしなければならないということはありません。
むしろ、心身に負担がかかりやすいこの時期は、動と静でいえば「静」の動きを大事にして、春に向けて整えていくことにフォーカスすると良いでしょう。
具体的なおすすめの過ごし方を3つご紹介します。
体を温める
温泉やサウナはもちろん、ヨモギ蒸しなどで体を温めるのもおすすめです。
運動が好きな方、体を動かしたい方は、ストレッチやホットヨガなど、屋内型の運動をメインにすると冷えを遠ざけられます。
冷え性を自覚している方なら、お部屋の暖房に遠赤外線のものを取り入れるなど、常に「芯から」温めることを意識してください。
しょうが湯など、食べもので内側から温めるのも良い方法です。
胃腸を整える
これまで抑圧されていた分、外に出たい、人と直接会いたいという欲求も高まり、外食が増えた方も多いかもしれません。
最近食べすぎていたり、便秘に悩まされたりしている方は、土用期間中に胃腸を整えましょう。
プチ断食をしたり、晩ご飯のあとは間食を摂らないようにしたりと、胃腸を休ませる時間を作るのがおすすめです。
冬の疲れは冬のうちに、しっかり取るようにしてください。
断捨離で心を穏やかに
体を動かしたい!という衝動に駆られたときは、家の中を掃除したり、断捨離したりするのがおすすめです。
年の変わり目も大切ですが、年度の変わり目はより実生活に即しているため、3月末までに家をリセットすることで、気持ちをリセットできます。
冬に溜めこんだ心の老廃物を、掃除や片付けをしながら流し出していくと、春に向けて心の準備も整っていきます。
整理された家には良い気が入りこんできますので、穏やかな気持ちで春を迎えるのにぴったりの過ごし方になります。
まとめ
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2023年、冬の土用は1/17~2/3です。
寒いなかにも春の兆しを感じる季節。
この時期に心身を整え、新しい春がやってくるのを心待ちにして過ごしましょう!