【2020年10月17日】神嘗祭は一年の感謝を捧げるお祭り

【2020年10月17日】神嘗祭は一年の感謝を捧げるお祭り

『神嘗祭(かんなめさい)』というお祭りをご存じですか?

あまり知られていないお祭りですが、実は日本人にとって、とても重要なお祭りです。

ここでは、神嘗祭とはどんなお祭りなのか、どこでやっていて、見学はできるのか、2020年の神嘗祭についてなど、紹介しています。

出典(TOP画像):photoAC

神嘗祭は神様の恵みに感謝するお祭り

【2020年10月17日】神嘗祭は一年の感謝を捧げるお祭り

出典:photoAC

伊勢神宮では年間を通して1500回に及ぶ祭祀(お祭りごと)が行われていますが、これらの祭りはすべて神嘗祭が中心となっているといわれるほど、中核を担う重要な祭祀とされています。

毎年秋になると新米が出回るようになり、おいしいお米が食べられるのが嬉しいですよね。

でもこの「お米」というのは、農家さんの日々の努力と、自然の力を借りてできるものです。

自然というのは人間にはコントロールできないもので、近年では台風や異常気象による食品の高騰が取りあげられていますが、それでも人が恵みを得られるのは、太陽や水、土、動植物など、さまざまな自然の恩恵があってのことです。

日本では八百万の神といって、自然にある万物のなかに神様が宿っていると考えているため、食べものを得られるのは神様のおかげ、という考えがあります。

なかでも主食であるお米の収穫にあわせ、伊勢神宮のご祭神であり、太陽を司る天照大御神(あまてらすおおみかみ)に新穀を捧げ、一年の実り、恵みの感謝をお伝えするのが、神嘗祭というお祭りです。

神嘗祭は毎年10月17日!見学は一部可能

【2020年10月17日】神嘗祭は一年の感謝を捧げるお祭り

出典:photoAC

神嘗祭は、毎年10月17日に伊勢神宮で行われています。

旧暦では9月17日に行われていましたが、現在の暦で9月17日ごろでは、まだ新米が取れないことから、ひと月後の10月17日となりました。

神嘗祭は10月15日から始まります。

以下に、令和2年の神嘗祭のスケジュールを紹介します。

【外宮】
由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけ):10月15日(木)午後10時
由貴朝大御饌(ゆきのあしたのおおみけ):10月16日(金)午前2時
奉幣(ほうへい):10月16日(金)正午
御神楽(みかぐら):10月16日(金)午後6時

【内宮】
由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけ):10月16日(金)午後10時
由貴朝大御饌(ゆきのあしたのおおみけ):10月17日(土)午前2時
奉幣(ほうへい):10月17日(土)正午
御神楽(みかぐら):10月17日(土)午後6時

伊勢神宮では季節により参拝時間が異なり、10月の参拝時間は午前5時から午後5時までとなっています。

拝観時間内に行われるのは奉幣のみですが、これは一般の参拝者でも見学ができます。

神嘗祭では天皇陛下が祖神である天照大御神に感謝を捧げます。

そして、およそ1ヶ月後の新嘗祭では、天神地祇(すべて)の神様に感謝の祈りを捧げられます。

2020年の神嘗祭は新月と当たるスペシャルデー

【2020年10月17日】神嘗祭は一年の感謝を捧げるお祭り

出典:photoAC

2020年の10月17日は、神嘗祭であると同時に、新月にも当たります。

神嘗祭は太陽神である天照大御神に感謝を捧げるお祭りですが、その日に新月になるということは、月の持つ陰のエネルギーがなりを潜め、絶大な陽のエネルギーが注がれる一日になるでしょう。

また、新月の日は浄化の力も強まるため、一日を通して清浄な気の流れる日になりそうです。

神嘗祭の日のおすすめの過ごし方

【2020年10月17日】神嘗祭は一年の感謝を捧げるお祭り

出典:photoAC

陽のエネルギーも浄化力も高まる2020年の神嘗祭は、意識的にそれらのエネルギーを取り入れて過ごしてみてはいかがでしょうか。

具体的な過ごし方を以下にまとめました。

神嘗祭の過ごし方?太陽を拝む

2020年10月17日は土曜日ですので、比較的動きやすい人も多いかと思います。

行ける人は山や海へ行くのもいいでしょうし、家の中からでも太陽が見えるならそこからでもよいでしょう。

特別な1日の始まりに日の出を拝むことは、その特別なエネルギーを体に浴びることです。

そして、昇ってくる太陽に感謝の祈りを捧げてください。

朝が弱いという人は、日中でも日の入りでもいいので、一日のうちで少しでも、太陽に祈りを捧げる時間を持つようにしましょう。

この日が雨であっても、太陽は雲の向こうにあり、光を地上に届けてくれています。

天候に左右されず、祈りの気持ちを持っていれば、かならず太陽とその神様に届きます。

神嘗祭の過ごし方?真っ暗な夜を過ごす

新月の日のいいところは、闇の中に身を置くことができるということです。

今は24時間、開いている店があり、夜更かししている人も多いため、完全な闇に包まれる時間が激減しています。

新月の日は、真っ暗な闇の中で、静寂に身を包む素晴らしい時間を過ごしやすい日です。

家の照明を落とし、心穏やかに闇と向き合ってみましょう。

神嘗祭の過ごし方?お伊勢参りをする

時間に余裕のある方は、この日にお伊勢参りをするのがおすすめです。

日本中にエネルギーを届けてくれるお祭りではありますが、やはり現地のエネルギーの強さというのはまったく違うものがあります。

伊勢神宮では外宮先祭といって、外宮→内宮の順番に祭祀が行われるならわしがあります。

参拝の際も、外宮→内宮の順にお参りをして、その後、近隣にあるほかのお宮をお参りしたり、伊勢観光するのもいいかもしれません。

まとめ

【2020年10月17日】神嘗祭は一年の感謝を捧げるお祭り

出典:photoAC

『神嘗祭』は、毎年10月17日に伊勢神宮で行われるお祭りです。

一年の収穫の感謝を、伊勢神宮のご祭神である天照大御神に捧げるお祭りで、年間1500あるという伊勢神宮のお祭りのなかでも、もっとも重要といわれるものです。

参拝時間内に行われる祭祀は少しだけですが、見学可能となっています。

今年の10月17日は、自然の恵みに感謝し、食べるもの、着るもの、あたたかい寝床があることなど、今あるすべてを見直す一日にしてみてはいかがでしょうか。

何気なく過ぎていく日常のなかにある、奇跡のようなものに触れる瞬間があるはずですよ。