ワンオラクルとは – タロット占いのスプレッド(展開法)

ワンオラクルとは – タロット占いのスプレッド(展開法)

「タロット占い」と聞いたとき、あなたが思い浮かべるのはどんな占術でしょうか?

「ホロスコープ法」「スリーロッツ法」、あるいは「古代ケルト十字法」かもしれません。

しかし、こうした占術は、手法が複雑なうえ、解釈にも専門的な技術を要しますので、ご自分でなさるのは難しいかもしれません。

しかし、まったくタロットを知らない方でも、簡単にできる占術があります。
それが「ワンオラクル」なのです。

出典(TOP画像):ashinari.com

このページの目次

1.ワンオラクルの概要 ― ワンオラクルとは?
2.使用するカード
3.まずは質問を決める
4.カードのカット・シャッフル
5.カードを選ぶ
6.カードの解釈
7.まとめ ― 解釈の方法を学ぶには


ワンオラクルの概要 ― ワンオラクルとは?

オラクルとは「神託」(しんたく)、つまり「神のお告げ」のことです。
タロットを通じて、受け取るのも、「神の言葉」であるという考え方から、タロット占いもオラクルと呼ばれるようになりました。
(神というのに抵抗があるなら、「人知を超越した存在」と理解してもいいでしょう)

「ワンオラクル」とは、文字どおり、一枚だけカードを引く「タロット占い」のことです。タロット占術では、もっともシンプルな手法であり、別名「ワンカードスプレッド」とも呼ばれています。

他の展開法のように、複雑な作法もありませんし、解釈も難しくはありません。
よって、タロットを勉強して日が浅い方でも、挑戦することができるのです(もっともタロットをあつかう以上、気をつけなくてはいけないルールはあります)。

それでは、いまから、ワンオラクルの具体的な進め方について見ていきましょう。

使用するカード

ワンオラクル

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ご存知の方も多いでしょうが、全部で「78枚」のタロットカードは、以下の2種類に大別されます。

大アルカナ(22枚)……「皇帝」「恋人」「太陽」などの、物事を暗示する絵が描かれたカード。
小アルカナ(56枚)……「棒」「剣」「聖杯」「硬貨」の4つの組それぞれに、14枚ずつ配されたカード。

ワンオラクルの場合、フルデッキ(全78枚)でも大アルカナのみでも行えますが、大アルカナの方が、カードの解釈は比較的簡単です。

ですので、タロットをはじめて間もない方は、大アルカナのみで行うのが無難かもしれません。

まずは質問を決める

カードをあつかう前に、まずは「質問」の内容を決めなくてはいけません。
基本的には、どんな質問でもカードにたずねることはできます。
しかし、ワンオラクルは最もシンプルな占術なので、質問もシンプルなものが好ましいでしょう。

カードのカット・シャッフル

スプレッドを行う場として、テーブル(机)の上にクロスをしきます。
そうして全てのカード(大アルカナのみは22枚、フルデッキの場合は78枚)を持ち、数回カットを繰り返します。

次に、テーブルの上にすべてのカードを裏面にして置き、シャッフルします。
テーブル中央に置いたカードの山を崩し、両手で円を描くように、全体を時計回りにかきまぜていきます。

このとき、すべてのカードをしっかりかき混ぜることが必要です。
全体をシャッフルしているつもりでも、案外すみっこのカードは置き去りになっていることがよくあります。
(機会があれば、キャリアを積んだタロット占い師のシャッフルを見てみるといいでしょう。
すべてのカードが満遍なくかきまぜられているはずです)

シャッフルを適切に行うには、「意識の集中」が必要です。
タロットを通じて知りたいことを心に念じ、タロットにお願いするつもりでカードをあつかうといいでしょう。
(タロットはモノとしてあつかうよりも、自分の道を指し示してくれる「パートナー」だと思って接してください。

心をこめて、大切にあつかってこそ、タロットはあなたの道をより明らかに照らしてくれるでしょう)

また、タロットカードはトランプよりも厚みがあり、あつかいには注意が必要です。
くれぐれも大切なカードを傷つけないよう、丁寧にシャッフルしなくてはいけません。
(フルデッキ78枚のシャッフルはなかなか難しいので、その意味でも、慣れないうちは大アルカナのみで行うのがいいかもしれません)

カードを選ぶ

こうしてシャッフルしたカードから、運命の1枚を取り出すわけですが、やり方はいくつかあります。
以下の2つが最も簡単でしょう。

・カードをひとつの山にまとめ、いちばん上のカードをめくる
・いったんまとめたカードを、テーブルの上に扇状にひろげ、好きなカードを1枚取る

こうして選んだカードが、あなたの「質問に対する答え」です。

カードの解釈

ワンオラクル

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これでワンオラクルが完了というわけではありません。

タロットには、答えとなるカードを「解釈」する作業が残っています。
この解釈こそがタロットの難しさであり、面白さでもあるのです。

まずはカードの正位置・逆位置による、解釈のちがいを理解しておかなくてはなりません。
(逆位置はカードが逆さまに出ることです)

たとえば、あなたがワンオラクルで「恋人との将来」についてたずねたとしましょう。
そこで仮に「女帝」のカードが出たとしても、正位置と逆位置では解釈がまるでちがいます。

恋愛のテーマで「女帝の正位置」が出たのであれば、「母性による導き」「女性の手による繁栄」……といった内容の暗示となります。
となると、「女性のリードによる満ち足りた恋愛」といった解釈が可能になります。

しかし、「女帝の逆位置」であれば、暗示されているのは「女性の執着・欲望」……といった内容になります。
この場合、恋愛に関しては「女性の執着により、恋愛関係が壊れてしまう」という解釈にもなりえます。

まとめ ― 解釈の方法を学ぶには

繰り返しになりますが、カードの解釈こそが、「タロット占い」の難しさであり、同時に面白さでもあります。

タロットをはじめたばかりの方は、まず第一歩として、大アルカナ(22枚)の解釈法を学ぶのがいいでしょう。

カードの解釈には様々な読み方がありますが、カードが暗示している基本的なイメージを押さえることで、タロットの読み取り方が分かってくるでしょう。