誰かに「花」を贈るとき、そこには必ず、贈り主の「大切な思い」が込められています。
『愛情』、『感謝』、『祈り』、ときには『独占欲』、『嫉妬』や『憎悪』……。
せっかく花を贈るのであれば、そこに込めた「思い」も正確に届けたいものですよね。
そんなときにオススメなのが、「花言葉」を活用してみるというものです。
とはいえ、『花言葉』というものの存在を知ってはいても、どんな種類のものがあってどんな使われ方をしているかまではご存じない方が多いのではないでしょうか。
ここでは、そんな知っているようで知らない花言葉についてじっくり見ていこうと思います。
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このページの目次
1.花言葉とは
2.花言葉紹介
-バラ
-コスモス
-チューリップ
-ユリ
-番外編――感謝
3.まとめ
花言葉とは
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そもそも花言葉とは、花のもつ姿や色、形、香りや性質をもとに、それぞれの花に特定の意味を「言葉」として与えていったものです。
現在、広く世界中で用いられている花言葉ではありますが、同じ花であっても、地域によって、まったく違う意味をもつことも珍しくありません。
その原因として、それぞれの国のもつ文化や宗教、人種的な背景による影響が大きいものと考えられています。
そんな花言葉ですが、日本に伝わったのは割と最近で、明治のはじめ頃に伝来したとされています。
当初は、伝えられた意味そのままの花言葉が利用されていたようですが、やがて日本の文化や風習を取り込んだ独自の花言葉がいくつも派生していきました。
現代では、『花詩(はなことば)』とも表記され、詩のような風情と実用性を兼ね備えたツールとして広く親しまれています。
花言葉紹介
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では、ここで膨大な種類の花の中でも特に多くの人に愛され、「プレゼント」に用いられることも多い、いくつかの花について、一般的に知られる花言葉をご紹介していきましょう。
その花の基本となる花言葉のほか、それぞれの色が独自に表す意味についてもお伝えしますので、併せて参考にしてください。
バラ
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人目を引く華やかな外観と、そんな見た目の美しさにそぐわぬ鋭いトゲを併せもつ「バラ」。
恋人へのプレゼントとして選ばれることが多い花だけあって、「愛情」にまつわる花言葉をメインとしています。
花言葉に詳しくない人であっても、気軽に挑戦しやすい花と言えるでしょう。
バラ全般――「愛情」「美」
・赤――「あなたを愛しています」「愛情」「貞節」「美」「情熱」「熱烈な恋」
・白――「純潔」「深い尊敬」「私はあなたにふさわしい」
・ピンク――「気品」「上品」「感謝」「恋の誓い」「温かな心」
・黄――「恋心」「友情」「献身」「不貞」「別れ」「嫉妬」
・青――「奇跡」「神の祝福」
※黄色のバラの花言葉には、正反対の意味をもつものが含まれているため、贈る際には注意が必要です。
コスモス
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秋の季語でもある「コスモス」は、著名な歌や各地に存在するコスモス畑などを通じ、日本人にとても馴染みの深い花として知られています。
その気取らない雰囲気からもうかがえる通り、花言葉にも、「清らかさ」を感じさせるものが多いため、「純粋な思い」を表現するのに、打ってつけの花と言えそうです。
コスモス全般――「調和」「謙虚」「乙女の真心」
・赤――「愛情」「調和」
・白――「優美」「純潔」「美麗」
・ピンク――「純潔」
・黄――「野生の美」
・黒――「恋の思い出」「恋の終わり」
チューリップ
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その気取らないたたずまいと、愛らしさによって多くの人から愛される「チューリップ」は、色によって、見る者に与える印象が大きく変わることで知られています。
そのせいか、色によって花言葉のもつ意味も多様であるため、さまざまなシーンで利用しやすい花だと言えるでしょう。
チューリップ全般――「思いやり」
・赤――「愛の告白」
・白――「失われた愛」
・ピンク――「誠実な愛」「幸福」「愛の芽生え」「愛情」
・黄――「望みのない恋」「名声」
・紫――「永遠の愛」
ユリ
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ひと口に「ユリ」と言っても、その種類は膨大で、原種は100種以上、品種に至っては130種を超えるとも言われています。
キリスト教圏において、聖母マリアの純潔のシンボルとして広く知られる「マドンナリリー」を筆頭に、「高貴さ」や、「清らかさ」を意味する花言葉が多いという特徴があります。
ユリ全般――「無垢」「純粋」「威厳」
・赤、ピンク――「虚栄心」
・白――「純潔」「威厳」
・黄――「偽り」「陽気」
・オレンジ――「愉快」「華麗」「軽率」
※白いユリの中でも、『ユリの女王』の異名をもつ「カサブランカ」は、独自に「高貴」「雄大な愛」「威厳」「純潔」といった花言葉をもっています。
番外編――感謝
花を贈るにあたって、最も多い動機は『感謝』ではないでしょうか。
ここでは、花言葉の中に「感謝」を含んでいる花をいくつかご紹介していきます。
・バラ(ピンク)――「気品」「上品」「感謝」「恋の誓い」「温かな心」
・ダリア(白)――「感謝」
・ガーベラ(ピンク)――「感謝」「熱愛」「崇高美」「童心にかえる」
・カスミソウ――「無垢の愛」「幸福」「清らかな心」「感謝」
・カンパニュラ――「感謝」「誠実」「節操」「貞節」「不変」
・ホワイトレースフラワー――「感謝」「繊細」「細やかな愛情」
・ポピー(赤)――「感謝」「慰め」
・ベルフラワー――「感謝」「楽しいおしゃべり」「誠実」
・トルコキキョウ――「穏やか」「感謝」
まとめ
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花にまつわる「記憶」というのは、いつまでも心を温かく照らし続けてくれる、かけがえのないものです。
自分の気に入った花、相手の好きな花をそのまま「プレゼント」することも、もちろん素敵なことではありますが、「花言葉」を利用してみることで、いつもとは一味違った「思い出」を作ることができるかもしれません。
ぜひ、今回の記事を参考に、「花」を通じて大切な人への思いを伝えてみてくださいね。