「葵祭」をご存知ですか?
正式名称は賀茂祭といい、京都の三大祭の1つです。
葵祭の名前は聞いたことがあるけど、詳細はわからない方もいるでしょう。
この記事では、葵祭をより楽しめるように、葵祭の由来や概要、お祭りのスケジュールをまとめて紹介しています。
京都三大祭り「葵祭(賀茂祭)」とは?
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葵祭をあまり知らない方のために、起源や由来をまとめました。
1.1400年から始まったお祭り
2.総勢500名以上の人が平安貴族の姿で行列する
3.駆け競べ見物も見もの
4.疲れたら賀茂川で休憩を
2023年の葵祭本番は5月15日です。
旅行に行かれる方は、予定を合わせて日本で一番華やかなお祭りを見学しましょう。
1400年から始まったお祭り
葵祭の起源は1400年といわれており、800年以上も続くお祭りです。
この時代は欽明天皇による統治が続いていましたが、続く風雨で穀物が実らず、食べ物に窮するようになっていました。
欽明天皇はこの危機を脱するために、賀茂の大神の崇敬者であった卜部伊吉若日子(うらべのいきわかひこ)に占いをさせました。
すると、この風雨は賀茂の大神の祟りであるという結果が出たため、これを鎮めるために祭礼を行いました。
祭礼の際には猪頭を被り、駆け競べをするなどして五穀豊穣を祈ったとされています。
この祭礼のおかげで風雨は止み、それからも五穀豊穣のお祭りとして、祭礼が続くようになったのです。
これが葵祭の始まりです。
葵祭の葵とは、路頭の儀(行列のこと)の際に勅使などがつけている冠についている緑の葉のことです。
これは葵桂という名前であり、一文字とって葵祭と呼ばれるようになりました。
総勢500名以上の人が平安貴族の姿で行列する
京都で行われる葵祭では、総勢500名以上の人が平安貴族の姿で行列をします。
その姿はまるで平安時代の絵巻そのもので、毎年多くの人がお祭りを見物に訪れます。
行列には馬や平安貴族の格好をした様々な人が参列します。
それぞれ名前があり、身分によって衣装・行列の順番が異なる点にも注目してみましょう。
特に華やかなのが斎王代(さいおうだい)の行列です。
斎王代(さいおうだい)とは、未婚の女性から選ばれる祭りに奉仕する役職のこと。
元々は天皇家の内親王がこの役職を務めていました。
斎王代(さいおうだい)の行列にはお付きの女官などが付き従い、美しい十二単が見物できます。
また現代では見かけない牛車なども登場するので、平安の世界観をそのまま楽しめるのが見どころです。
駆け競べの見物も見もの
葵祭は行列がただ歩くだけでなく、色々な行事を見物できます。
特に人気なのが駆け競べです。
馬で競争する様子を見ることができるのですが、かなりの迫力とスピードで馬が駆け抜けていくのを見るのは非常に面白いですよ。
最前列で見物するにはお金がかかりますが、最前列でなくても見物できるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
疲れたら賀茂川で休憩を
葵祭はかなりの人手になるため、ずっと外にいると疲れてしまうかもしれません。
観光客でごった返すため、お店なども満席になります。
おすすめは河原にシートを敷き、休憩する方法です。
河原はかなり広いのでさほど混雑しませんし、ゆっくり休めます。
飲み物や食べ物は持参しなければなりませんが、ピクニック気分で楽しんでみましょう。
葵祭のスケジュールなど
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2023年の葵祭について、スケジュールを解説します。
まず5月1日に競馬会足汰式(くらべまえあしぞろえしき)があります。
競馬会足汰式(くらべまえあしぞろえしき)とは、5月5日に行われる「賀茂競馬(かもくらべうま)」に出場する馬の優劣などを比べて、組み合わせを決める儀式です。
美しい馬をたくさん見学できるので、近くに行かれる方は立ち寄ると良いでしょう。
5月3日には流鏑馬神事(やぶさめしんじ)が執り行われます。
流鏑馬とは、馬に乗った騎手が的に向かって矢を放つ儀式です。
時代劇などでみたことがある人も多いでしょう。
葵祭の流鏑馬は公家の衣装を着用して行われる特別なものなので、ぜひ見物したいイベントの1つです。
斎王代禊の儀(さいおうだいみそぎのぎ)が、5月4日に行われます
。
斎王代禊の儀(さいおうだいみそぎのぎ)とは、お祭りに参加する内親王が、川で手を清める儀式です。
さらに歩射神事(ぶしゃしんじ)と賀茂競馬(かもくらべうま)が5月5日に行われます。
歩射神事(ぶしゃしんじ)とは葵祭で歩く道を清める儀式で、賀茂競馬(かもくらべうま)は舞の衣装を身に纏った騎手が、馬に乗って参列します。
5月12日に御蔭祭(みかげまつり)という、下鴨神社に神霊をお迎えする祭りが行われます。
以上のお祭りを経て、いよいよ5月15日に行列が始まる流れです。
いくつもお祭りがあるので混乱してしまいますが、本番を見たい方は5月15日を目標に京都へ行くと良いでしょう。
行列は10:30から京都御所をスタートし、15:30に上賀茂神社へ到着するように街を練り歩きます。
巡行の順路は決まっているので、どこかで待機して行列にあたるようにしておきましょう。
まとめ
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京都の葵祭は非常に華やかで、日本の美しさを感じさせる趣のある祭りです。
コロナ禍による行動制限が解放されて旅行を考えている方は、ぜひ葵祭も候補に入れてみてください。