神無月に神様がいなくなるって本当?身近な留守神も紹介!

陰暦10月は『神無月(かんなづき)』と呼ばれ、「神様がいなくなる月」といわれます。

実際、神様はいなくなってしまうのか、その間、私たちを見守ってくださる神様はいないのかなど、気になる点をまとめました。

参考になりましたら幸いです。

神無月とは

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陰暦では月の呼称を睦月(むつき)・如月(きさらぎ)・弥生(やよい)……などと呼び、10月は「神無月」に当たります。

2021年は11月5日(陰暦10月1日)~12月3日(陰暦10月末日)が神無月ということですね。

年に一度、全国の神様が出雲に旅立たれ会議を開かれるということから、10月は神様がいなくなる月=神無月という異名があり、出雲では2021年は11月14日(陰暦10月10日)から神様たちをお迎えするための神事が行われています。

しかし、神無月=神様がいない月というのは本当なのでしょうか。

水無月=水がない月?

神無月=神様がいない月だとすると、6月の呼称である水無月は、水がない月ということになります。

しかし、陰暦6月というと今で言う梅雨の時期で、もっとも水が多い時期ではないかと思われます。

実はこの「無」という字は、「の」を表すという解釈があります。

つまり、「水無月」は「水の月」となり、雨がよく降る季節であることや、田んぼに引くための水が大量に必要な季節であることを意味します。

そう解釈すると、6月が水無月と呼ばれることも理解できますね。

神無月=神の月

水無月と同様に、「無」=「の」と考えると、神無月は「神の月」となります。

津々浦々の神様たちが一堂に会する重要な季節ですから、「神の月」であることは間違いないように思われます。

出雲国(島根県)ではこの時期を「神在月」ということもあるようですが、「神無月」も「神在月」も、どちらも神様にとって大切な時期である=「神の月」といえるでしょう。

神様たちは何をするの?

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出雲に集まった神様たちは、人々の縁についてや、お米など農作物の出来、お酒などの出来、天候などについてお話し合いの時間をもたれるといいます。

神無月の由来は新米からお酒を醸す「醸成月(かみなしづき)」であるという説もあり、お米やその加工品は、神様たちにとっても重要事項であることが伺われます。

奇跡や運命と呼ぶほかないような出会い、別れがあるのは、こうして神様たちが話し合われた結果なのかもしれません。

寿命など生死についても議題にあがるといわれると、自分で生きているように思っていても、色んな力が働いて、今この場所に生かされているのだということを感じさせられます。

出雲以外の地域からすべての神様がいなくなる?

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話し合いが重要なことはわかっても、じゃあ神無月の間は、出雲以外の地域に住んでいる人々のもとから神様はいなくなってしまうの?と思われるかもしれません。

ですが、神様たちの中には「留守神」といって、会議には参加されず、その間もわたしたちを見守ってくださる神様が多数存在します。

具体的に、どのような神様がお留守番をしてくださっているのか、その一部を紹介しましょう。

えびす神

豊漁や商売繁盛のご利益があるえびす神は、留守神の代表格となる神様です。

産業や経済に大きな関連のあるこの神様は、海の向こうからやってくる来訪神と考えられている福の神で、七福神の一人としても数えられます。

こんなありがたい神様が留守をしてくださるのはとても安心ですね。

10月20日にはえびす講という祭礼を行う地域も多いですが、このえびす講というお祭りは、留守神としてお守りくださっているえびす神を慰めるためとも言われています。

かまど神

今でも台所にかまど神を祀っておられるご家庭はありますが、かまど神は、その名の通り、火の神様です。

かまどに宿る神様ということから、台所の神様と考えられ、また、家畜を含む家庭を守る神様として古くから親しまれてきました。

家の繁栄につながるかまど神は、とても身近な神様ですから、いてくださるのはありがたいことですね。

道祖神(どうそじん)

村と村の境目などの辻にお祀りされることの多い道祖神は、疫病や悪霊が村に立ち入るのを防いでくださる「塞」の神様です。

集落の守り神であるとともに、五穀豊穣・無病息災・子孫繁栄といった、村全体の繁栄を司る神様でもあり、一方では「あの世の入り口に立っている」神様とも考えられています。

のちには、旅人の安全祈願や縁結びといった役割も担っておられるとされ、個人にとっても地域にとっても重要な神様です。

そのほかの留守神

西日本を中心に、金運・縁結び・商売繁盛・健康など多岐にわたるご利益があると信仰されている金比羅神も、留守神と考えられています。

大黒神など、ほかにも留守を担ってくださる神様はたくさんいらっしゃいます。

神無月であっても身近な神様は見守ってくださっていますから、神棚に手を合わせるとか、神様への感謝の気持ちを忘れずに日々を過ごせると、きっと神様もお喜びくださいます。

まとめ

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神様が私たちのために出雲に集い、会議を開いてくださっているように、私たち一人ひとりも、神様を思う気持ちを忘れないように日々を過ごしたいものですね。

神無月=神様の月をきっかけに、神様に手を合わす週間をつけると、神様とのご縁もつながり、その先の人生が明るく開いていくのではないでしょうか。

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