しめ飾りってなに?お正月の謎をご説明

しめ飾りってなに?お正月の謎をご説明

日本には独自の文化がたくさんありますが、最近はどのような意味合いがあって行われているものなのかわからない人が増えてきています。

そこで今回は、お正月にまつわる謎についてまとめてみました。

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お正月は年神様をお迎えする行事

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新しい年の始まりを祝うのが正月というイメージを持っている人は多いかと思いますが、さらに正確にいえば、一年の新たなエネルギーや幸福を連れてきてくださる「年神様」という神様をお迎えするのがお正月です。

正月行事の多くは「年神様をお迎えする行事である」ということを念頭に考えてみると、さほど不思議なものではありません。

正月飾りの多くは神様の依り代

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正月には特有のお飾りがたくさんあり、なんとなくめでたいからと飾っている人もいるでしょうが、ひとつひとつ、意味があります。

ところで、憑依(ひょうい)という言葉を聞いたことのある人は多いかと思います。

憑き物という言葉もありますが、どちらもあまりいい意味ではないように思われているでしょう。

それは、憑依をするのは悪霊であるという考えが広く周知されているからです。
しかし、神様も憑依をすると考えるのが古来からの日本の文化でした。神様は実体がないため、時にはシャーマンのように人間に憑依し、意思表示をすることもあります。

ですがそれはイタコなどほんの一部の人間に対してのこと。ほとんどの場合、神様の憑依する対象は、人間ではなく物質や自然界にあるものです。

この、憑依する対象のことを日本では「依り代」といっています。

正月飾りといって思い浮かぶものはさまざまでしょうが、その多くが神様を迎えるための依り代であることを、ここではご紹介します。

門松

最近の家ではスペースがないことを理由に門松を立てる文化がなくなりつつありますが、旧家や田舎では現在も飾っているのではないでしょうか。

この門松はただの飾りではなく、神様をお迎えする依り代です。

門松は松竹梅を使ってお飾りするのが一般的ですが、どの木も長寿や成長の早さから、生命力の象徴と考えられています。

また、神事のことをお祭りと呼ぶこともありますが、「まつり」という言葉は「待つ」が語源とする説もあり、神様の来られるのを一心に願い、待つことが、祭りの起源とされています。

「待つ」に通ずる「松」が使われている理由はそのあたりにもあるのかもしれません。

鏡餅

門松は飾らないが、鏡餅はお飾りし、正月が過ぎたら家族でいただくという家庭は多いでしょう。実はこの鏡餅も、年神様の依り代です。

鏡餅といえば丸いお餅が2段重ねになっているものが一般的ですね。

この丸い形は、三種の神器である八咫鏡(やたのかがみ)を表しており、ご神体としてお祀りしている神社も多くあります。

ご神体とは神様そのものでもありますが、神様の宿る依り代のことも意味します。

年神様の宿った依り代である鏡餅を食べ、体内に取り入れることは、年神様のもたらしてくださった新しい年のエネルギーや福をいただくことです。

もうひとつ、鏡餅には「歯固め」の意味もあります。

スーパーなどで売られる鏡餅は、鏡餅型のケースに丸餅がいくつか入っていますが、本来の鏡餅は搗いたお餅を2段に重ねて飾っていたため、鏡開きのころには固くなってしまいます。

固いものを食べることには、丈夫な歯を持ち続ける願いが込められており、「歯固め」の祈りを行事としたものが鏡開きと呼ばれています。

しめ飾りは結界

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玄関や神棚にしめ縄・しめ飾りをお飾りする家は今でも多数ありますが、しめ縄・しめ飾りがなんなのかわからないままでお飾りしてる人もいると思います。

「しめ」とは「占める」ことを意味し、縄の内側は神様の占める場所であることを示す結界となります。

日本の神様は不浄を嫌うので、年神様も清浄な場所ほど元気ですがすがしいエネルギーと多くの福をもたらしてくれます。

しめ縄・しめ飾りをお飾りするのは、この内側は清浄ですよとアピールするひとつの印といえるでしょう。

しめ縄・しめ飾りを見た年神様が、門松や鏡餅のような依り代に宿り、家の者とともに正月を過ごしてくださるのです。

正月になぜお雑煮を食べる?

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お雑煮は地域によってどのような料理を指すか大きな差がありますが、おおむね似通っているのが、お餅が入っているということ。

丸餅か角餅か、ゆでか焼きかなどの差はあっても、お餅を入れないという家庭は珍しいかもしれません。

鏡餅が依り代であることや、丸餅が三種の神器のひとつ、八咫鏡を模していることはすでにお伝えしましたが、それ以外にもよく伸びることから長寿を祈願する意味もあります。

現在は正月に大人から子どもに対してお金をあげることを「お年玉」といっていますが、もとは餅=年神様からいただいた新年の魂という考え方から、「年魂」を体に取り込むことが起源です。

まとめ

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お正月は新しい年のエネルギーや幸福を授けてくださる年神様をお迎えする行事です。

年神様をお迎えするために、門松や鏡餅のような、神様の依り代となるものをお飾りしたり、玄関や神棚にしめ縄・しめ飾りをお飾りして、居心地のよい清浄な場所を作ることが望まれます。

正月飾りを置く前に、家中の煤払いとして大掃除をするのも大事ですね。

お迎えした年神様のエネルギーをいただくのには、お雑煮や鏡開きのお餅を食べ、体内に神様の気(年魂)を取り入れるといいでしょう。

これまでなにげなく飾っていたしめ飾りや鏡餅も、意味が分かるとお飾りするのが楽しみになりますね。

新年を迎える準備を始めるときは、年神様に喜んでいただけるようにと考えながらすると、飛躍の一年になるのではないでしょうか。

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