【タロットカード】劉備をタロットで読み解く 6

引き続き、三国志のスター・「劉備」について、タロットで読み解いていきます。
前回は、最強の武将・呂布に領土を乗っ取られたところまでをお話ししました。

今回はいよいよ、人生最大のライバルと、運命がクロスします。

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後のライバル、曹操のもとへ逃げ込む

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呂布に本拠地を追われた劉備は、群雄として急速に力を伸ばしていた曹操のもとへ身を寄せます。
(彼こそが、後に劉備の最大のライバルとなる男なのです)

三国志のもう一方の主役である曹操とは、いったいどんな男なのか?
この時期までの彼の歩みについて、簡単に触れておきましょう。

後漢末の乱世にあって、曹操は必ずしも有利なスタートを切ったわけではありませんでした。

いちおう中央の政治家の家に生まれたので、地方出身の劉備よりは権力に近い家柄でしたが……彼の家は決して「名門」とはいえません。

よって曹操は、最初から華々しい成功を手にしたわけではありませんでした。
領土を奪いに来た呂布と血みどろの戦いを繰り広げるなど、非常に泥臭い人生を歩んできたのです。

その曹操も、あることがきっかけで、群雄として大いに飛躍することになります。
それは後漢の皇帝を自らの領土に受け入れ、保護したことでした。

当時は後漢王朝の末期であり、もはや皇帝に力はありませんでした。
よって皇帝を受け入れたところで、お金や兵隊を持ってきてくれるわけではありません。

にもかかわらず、なぜ皇帝の保護が曹操の飛躍につながったのでしょうか?
それは「皇帝の守護者」という立場になることで、曹操は圧倒的な正当性を手に入れたからです。

たとえば、曹操が敵の武将を攻撃するとしましょう。
ただ曹操個人が戦うだけであれば、相手もそう簡単には降参しません。

世の中も群雄同士のケンカとしか見てくれず、有力者たちが曹操の敵に回る危険性もあります。
ところが「後漢皇帝の保護者」となれば、何事も「皇帝の命令だ!」といって行うことができます。

となれば、曹操に逆らうものは「皇帝への反逆者」となってしまいますし、有力者たちも曹操の味方につくようになるわけです。

この時期には後漢王朝はすっかりおとろえ、皇帝も無力でしたが、その「権威」には絶大なものがありました。

皇帝の保護者となった曹操は、その権威をフルに活用することで、勢力争いで優位に立つことができたのです。

呂布との因縁 最終章

こうして群雄の第一人者となりつつあった曹操に、劉備は身を寄せます。
後にライバルとして激しく戦う両者ですが、このとき曹操は劉備を迎え入れました。

さらには劉備の器量を高く評価し、厚遇したといいますから、後のふたりの関係を思うと意外な感じもします。

やはり劉備には独特の魅力、あるいは人間力というべきものがあって、後に敵となる曹操すら引き付けたのでしょう。

この人間的魅力があったからこそ、劉備は群雄の出世レースで出遅れながらも、自分の勢力を維持できたのだと思われます。

共同戦線を張ることになった曹操と劉備。
彼らの共通の敵は、裏切りの武将・呂布でした。

劉備は呂布に領土を奪われた因縁がありますが、曹操もまた、呂布に本拠地を乗っ取られそうになったことがあります(呂布という人は、あちこちで同じことを繰り返しているのですね)。

いわば劉備・曹操にとって呂布は因縁の相手であり、なんとしてでも決着をつける必要がありました。
とはいえ、呂布はただ裏切りや乗っ取りを繰り返すだけの男ではありません。

彼は後漢末で最強といわれるほどの武将で、特に騎馬隊を率いたときの強さは天下無双とされていました(その強さがあるからこそ、裏切りを繰り返しても生き延びてこれたのですね)。

よっていくら曹操とはいえ、野戦で呂布を打ち負かすというのは簡単なことではありませんでした。

呂布はこうして墓穴を掘った

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曹操は劉備を従えて、呂布討伐の軍を起こします。
呂布が騎馬隊を率いて打って出てくれば、相当に厳しい戦いとなるのは間違いありませんでした。

ところがこのとき、呂布という男は、自分の強みをあっさりと捨ててしまったのです。

曹操軍の侵攻を受け、呂布の知恵袋というべき家臣が、呂布自ら場外で曹操を迎え撃つべしと進言しました。

呂布の率いる騎馬隊は強いのですから、その強みを生かすという点では真っ当な考えでしょう。

ところが、呂布はなんと妻の反対によって、この作戦を取りやめてしまったのです(妻は呂布が城を離れるのを恐れたとも、部下同士が不仲であるのを懸念したとも言われています)。

こうして呂布は攻め込んでくる曹操軍に適切な対処ができぬまま、城を囲まれてしまいました。

これは呂布にとって最悪の展開といえます。

いくら彼が騎馬隊を率いて強いといっても、城の中に押し込められてしまっては、その武器がまったく生かせなくなるからです。

戦の勝負どころで、武将としての強みを自ら捨ててしまったのですから、この時点で呂布の運命は決まっていたといえるでしょう。

呂布にとどめを刺したのは、皮肉にも一緒に戦ってきた家臣たちでした。
反乱した家臣の一部は、呂布を縛り上げ、曹操の前に引きずり出したのです。

「最強の武将」は、あまりにもみじめな最後を迎えることになりました。

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