今回は「仏教」に関連したお話です。
むずかしい内容ではありませんから、リラックスしてください。
さっそくですが、お寺で「お不動さん」が祀られて(まつられて)いるのを見かけたことはありませんか?
恐ろしい形相(ぎょうそう)の仏像。
後ろに火炎を背負った「お姿」。
なぜこのような「お姿」なのでしょうか?
分かりやすく解説をすすめます
さまざまな疑問を解決してください。
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不動明王とは?
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親しみを込めて「お不動さん」とよんでいますが、正式には「不動明王」となります。
さまざまな流派が仏教に存在するのは周知のとおり。
そのなかで、密教が「不動明王」と関わりをもっているのです。
さらに掘り下げましょう。
密教とは、秘密の教義を伝える仏教であり、大衆に教えを説く仏教とは一線を画します。
つまり、「教え」を深く知るためには、入信するしか方法がありません。
神秘性がありますね……。
密教では、「大日如来」が絶対的存在。
世界中の仏様(ほとけさま)は、すべて「大日如来」の化身であると考えています。
なかでもポイントとされるのが「五大明王(ごだいみょうおう)」。
列記しましょう。
・不動明王(ふどうみょうおう)
・降三世明王(こうざんぜみょうおう)
・軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)
・大威徳明王(だいいとくみょうおう)
・金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)
むずかしい読み方ですね。
しっかりと学習してください。
これらの中心とされるのが「不動明王」です。
密教では「大日如来」の存在が絶対となります。
「教えにそむく」ことは許されません。
・理解をすすめない
・教えを聞き入れない
・戒律を守らない
「煩悩(ぼんのう)」が惑わせるのでしょう。
いっさいの欲望を表す「煩悩」は、人の心をかき乱します。
このようなひとが増えれば、世の中は救われません。
「不動明王」は正しい方向性を「お示し」になります。
「お姿」を思い起こしてください。
火炎を背負い、右手に宝剣をにぎり、左手には羂索(けんさく)をもっていますね。
ちなみに羂索(けんさく)とは、投げ縄のことです。
それぞれの意味を解説しましょう。
背中の火炎は「煩悩」を焼き尽くすため。
右手の宝剣は「煩悩」を断ち切るため。
左手の羂索は「煩悩」に迷い込ませないため。
あらゆる手段を尽くして、迷える人間を正しい道へ導きます。
ありがたいと感じませんか?
不動明王のご利益(ごりやく)について
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さまざまな「厄(やく)」が私たちを取り巻いています。
遠ざかりたいと考えるのが自然でしょう。
「不動明王」をお参りすると、「厄難(やくなん)」を避けられるとされます。
また、「立身出世」や「商売繁盛」を期待することも可能です。
「お不動さん」は、恐ろしい表情で「厄難」を払いのけ、「勇気・決断力」を後押しする存在です。
「大きなチャンス」は人生のなかで「ほんの数回」。
「迷い」を感じていたら、「あっという間」に通り過ぎてしまいます。
「逆境」を乗り越える勇気がほしいときや、「迷うこころ」を断ち切りたいときに、お参りをしましょう。
進むべき道が示されるはずです。
さらに知っておきたいのは、「守り本尊」について。
ひとはみな、生まれ年の干支により「守り本尊」が決まっています。
「動かざる尊者(そんじゃ)」とされる「お不動さん」は、「酉年(とりどし)生まれ」の「守り本尊」です。
「酉年生まれ」ならば、つねに意識したいですね……。
ご真言について
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呪術的(じゅじゅつてき)な語句で構成される「ご真言」。
サンスクリット語では「マントラ」とよばれており、仏様(ほとけさま)による「真実の言葉」を表しています。
「不動明王」をお参りする際には、「ご真言」を唱えましょう。
「ご利益」をさらにアップさせることができますよ。
「ご真言とは、どのようなものでしょうか?」
質問がよせられました。
「お唱え(おとなえ)」する内容を示しましょう。
「ノウマク・サマンダバザラダン・センダ(センダン)・マカロシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン」
いかがですか?
正確に覚えなくても大丈夫。
お寺さんでは、だれでも「お唱え」できるように案内を設けているはず。
ガイドにしたがって「お唱え」すればOKです。
お寺だけではありません。
決断力に欠けていると感じるならば、お家で「お唱え」をしてください。
繰り返せば、「不動心」をこころに植え付けることができますよ。
なにごとにも動じない精神力が「不動心」。
押し寄せるトラブルも、落ち着いて解決をめざせます。
ここで「ご真言」の意味を講じましょう。
列記しますね。
「怒りの顔」をされている「お不動様」。
「迷うこころ」を打ち砕いてください。
「障害となるもの」を除去してください。
「願望」を成就させてください。
マントラは「サンスクリット語」。
だから、呪術的な「お唱え」と感じるのです。
お参りする際には、意味をしっかりと感じ取りましょう。
まとめ
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なんとなく「怖い存在」と感じてきた「不動明王」。
少しイメージが変化したのではないでしょうか?
「煩悩」に悩まされる現代社会。
気持ちに「迷い」や「惑い(まどい)」は付きものです。
決断や判断に迷ったときは、お参りに出向きましょう。
その際には、「ご真言」をお忘れなく……。
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