『クリスマス』にはクリスマスツリーを飾ったり、クリスマス会を開く文化がありますが、そもそもクリスマスとは何の日か知っていますか?
ここではクリスマスについて、聖書に書かれているキリストの奇跡とともにまとめています。
知っているのと知らないのとでは、クリスマスを過ごすときの気持ちが変わりますよ。
クリスマスはキリストの誕生日ではない
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クリスマスはキリストの誕生日だと思っている人は多いと思います。
実は、キリストがクリスマス(12月25日)に誕生したという記載はどこにもありません。
クリスマスとは、キリストの誕生をお祝いする日であり、聖誕祭や降誕祭と呼ばれています。
とはいえ、誕生日でも誕生日でなくても、キリストが生まれたことのお祝いの日には変わりありません。
キリストは名前ではない
キリスト教の始祖とされている「イエス・キリスト」ですが、キリストとは名前ではありません。
「キリスト」という言葉は救世主という意味を持つ言葉で、名前ではなく称号に近いものとして考えられています。
また、イエスという名前についてもヘブライ語では「ヨシュア」となり、神の救いや救う者という意味を持っています。
キリストの神秘性
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キリストはそれまでの宗教や律法に異を唱え、愛と信仰心がすべての人を救うのだと説きました。そして、それを実際に示すために、かずかずの奇跡を行いました。
人々はキリストの行う奇跡を見聞きし、キリストを救世主であると信じるとともに、その奇跡にあやかりたいと考えて集まります。
しかしキリストは決して自分が偉大なのだと考えず、あくまで偉大なのは父(神)であり、自分は父の心を伝えているだけ、父から力を授かっているだけだと考えていました。
キリストが起こした3つの奇跡
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キリストが実際に行ったという奇跡についてご紹介します。
信じがたいようなことばかりですが、キリストの愛と信仰心がこれらの奇跡を可能にしたと聖書は記しています。
キリストの奇跡①:病気を治す
キリストがよく行った奇跡の中に、病気を治すというものがあります。
目の見えない人の目を開かせ、耳の聞こえない人を聞こえるようにするなど多くの奇跡を行いましたが、中でも印象的なのが次の奇跡のようすです。
長年、血漏といって血が止まらない病を患い、多くの医師に罹ったものの治らず、財産も失った女性がいました。
彼女はすがるような気持ちでキリストの着ている布に触れます。
その瞬間、キリストはその女性の悲しみやこれまで味わった苦しみのすべてを悟りました。
そして、あなたの信仰があなたを救ったと言い、彼女の病を癒やされました。
この話は単に奇跡の話と考えるよりも、キリストの深い愛について書かれた話と言えます。
キリストは病を癒やすだけでなく、衣服に触れた者の苦しみに共感し、寄り添うような言葉をかけています。
キリストの奇跡②:パンを殖やす
キリストを信仰してついてきた人々は、男だけで5000人を超えたこともあります。
しかし、食糧が少なく全員食べさせることはできないから、早いうちに帰した方がいいのでは、と弟子たちは口々に言いました。
するとキリストは、今ある食糧がどれだけか聞きます。
そのときの食糧はパンが5個と魚が2匹ですべてでした。
キリストはパンをさいて弟子に渡し、弟子が人々に与えると、そこにいた人々は全員が満腹になり、しかもパンくずの残りを集めるとかごが12個分にもなったといいます。
ほかにも水をブドウ酒に変えるなど、無から有を生み出す奇跡もキリストは幾度となく行いました。
キリストの奇跡③:死んだのちに復活する
キリストは死者をよみがえらせるという奇跡も行いましたが、自身の復活については、死の前に予言しています。
その言葉通り、キリストは磔刑にされて一度死にますが、遺体は墓の中からなくなり、肉体をもって弟子たちの前に現れます。
これらの奇跡を通して人々はキリストの教えを信じるようになり、愛と信仰心こそがこの世を救うことが現在まで伝え続けられています。
クリスマスツリーは知恵の木を表している
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旧約聖書には、最初の人間である一組の男女、アダムとイヴが、食べてはいけないと言われた知恵の木になる禁断の実を食べたことで楽園を追放されるという有名な話があります。
クリスマスツリーはまさにこの、知恵の木を表したものです。
また、オーナメントとしてよく使われるリンゴの実は、知恵の木になる禁断の実を象徴しています。
ツリーの頂点につける星は、キリストの誕生を知らせたといわれるベツレヘムの星を象っています。
なにげなく飾っているクリスマスツリーですが、実はとても宗教的な意味もはらんでいます。
まとめ
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『クリスマス』はキリストの誕生を祝う日ですが、キリストの誕生日ではありません。
キリストというのは名前ではなく、救世主を意味する称号であることがわかりました。
キリストは人々に愛と信仰心が大切であることを説き、それを実際に示すために、数々の奇跡を行いました。
病気を癒やすことや、パンを殖やすこと、死んでから復活するといった奇跡は聖書に何度も書かれています。
また、毎年なにげなく飾っているクリスマスツリーですが、知恵の木や禁断の実、ベツレヘムの星を象徴するなど、実はキリスト教にとても密接な意味のあるものです。
キリスト教に関するクリスマスの話を知っておくことで、これまでとは違った気持ちでクリスマスを迎えることができますね。
今年のクリスマスがあなたにとって素晴らしい一日になりますように!