【2021年2月8日】年神と田の神が告げる終わりと始まり【針供養】

【2021年2月8日】年神と田の神が告げる終わりと始まり【針供養】

2月8日は針供養の日です。

裁縫をしない人には関係がないと思われがちなこの日ですが、お針の供養以外にも、だれにとっても大事な、神様の行事があります。

ここでは、事始めと事納めについて、田の神様と年神様について、針供養と、2月8日のおすすめの過ごし方についてまとめました。

事始めと事納め

【2021年2月8日】年神と田の神が告げる終わりと始まり【針供養】

出典:photoAC

毎年2月8日と12月8日は、事八日と呼ばれています。

事八日とは、コトノカミという神様のやってこられる日と、お帰りになる日のことです。

この2日間は慎みを持って過ごすべきであるとされており、農作業をしない、山に入らないなど、いくつかの禁忌があったようです。

一般的には2月8日が事始め、12月8日が事納めとなりますが、反対に12月8日を事始め、2月8日を事納めと考える地域もあるといわれています。

なぜ事始めと事納めの日が変わってしまうのでしょうか。

田の神の事八日

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田の神様は、冬になると山へ帰り、春になると里へ降りてきて豊作をもたらしてくれる、農耕の神様です。

「ふゆ」という言葉の語源は「殖ゆ」であるともいわれ、冬になって山へこもることで、新しいエネルギーを蓄えるような性質を持っています。

12月8日ごろ、昔は農作業が一段落し、人々は正月に向けて掃除や準備を始める時期でした。

ちょうどこのころ、田の神様は一年間の役目を終え、山へと帰っていきます。

このように、田の神様が仕事を終え、山に帰られる日を、「事納め」としました。

そして年が明け、新しい年の農耕が始まるころがちょうど2月8日ごろとなり、田の神様が里に降りてこられる「事始め」の日としたのです。

コトノカミ=田の神様ととらえ、2月8日は事始め、12月8日は事納めになります。

年神の事八日

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年神という神様は、新しい年が始まるときに、一年の幸福を携えてやってくる神様です。

初詣はもともとこの、年神様のご来訪をお祝いするお祭りごとのことをいいます。

年越しというのは一つの神事なのです。

ここでは12月8日は、お正月に向けて年神様がお越しになるための準備を始める日と考えられます。

そのため、12月8日が事始めとなります。

そして、年が明け、お正月のために用意したものをすべて片付け終える日が、2月8日となります。

この日が事納めです。

コトノカミ=年神ととらえ、2月8日は事納め、12月8日が事始めとなります。

2月8日は針供養

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多くの地域では2月8日は事始めとなり、これから一年の仕事が始まるので、この日は一日身を慎み、お休みを取るようにしていました。

針仕事も禁忌とされており、折れたり曲がったり錆びたりした針を、社寺に納め、供養する風習します。

社寺へ納めることができない場合でも、自宅で簡単に針供養を行うことができます。

自宅で針供養をする方法

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豆腐やこんにゃくなど、やわらかいものに折れたり錆びたりした針を刺します。

これは、「最後くらいはやわらかいものに刺さって、安らかにお眠りください」と、役目を終えた針を労るためです。

そして、神棚に向かってお供えをしたのち、豆腐やこんにゃくごと、庭の土の中に埋めましょう。

時間はかかりますが、針は少しずつ土に分解されていきます。

まち針についたプラスチックの部分などは分解されませんので、取り外すか、プラスチックのついていない針で行うようにしましょう。

終わりと始まり

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2月8日が事始めなのか事納めなのかを決めることはできません。

年神様にとっては事納めとなり、田の神様にとっては事始めだからです。

八百万の神様を敬う日本では、このようにたくさんの神様たちが、年間を通して順繰りに役割を果たし、人々を見守ってくださっています。

なにかの終わりは、また、なにかの始まりでもある。

見守ってくださる神様が切り替わるこの日、おすすめの過ごし方を2つご紹介します。

①神社へお礼参りに行く

【2021年2月8日】年神と田の神が告げる終わりと始まり【針供養】

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初詣に行ったとき、いつも自分のお願いごとをしている、という人は多いかと思います。

ですが、初詣が年神様の来訪をお祝いするお祭りだとすると、その大切な場で自分のことばかりお願いしている人というのは、実はちょっとお門違いかもしれません。

もしも年神様が来てくださったことへの感謝を伝えたいなら、2月8日にあわせてお礼参りに行くことをおすすめします。

今年も来てくださりありがとうございました。と感謝を伝えるとともに、年神様からいただいたエネルギーで、この一年○○を頑張ります、というように決意表明されると、きっと年神様は喜ばれます。

努力をする人の背中を、神様はかならず大事なところでポンと押してくださいます。

②お事汁をいただく

2月8日と12月8日の事八日に、無病息災を祈って食べる「事八日」というお味噌汁があります。

人参・大根・ゴボウ・里芋・こんにゃく・あずきを使って作るお味噌汁で、「六質汁(むしつじる)」とも言います。

田の神様であるコトノカミの恵みを受け、感謝するのにぴったりなお事汁は、家ですぐに作れるのでおすすめです。

まとめ

【2021年2月8日】年神と田の神が告げる終わりと始まり【針供養】

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2月8日は事始めであり、事納めとなる事八日の1日です。

農作業や山に入ることのほかに、針仕事をすることも禁忌とされ、針供養の風習が今も残っています。

終わりと始まりが輪を描くように順繰りになって、神様はわたしたち人間をいつも見守ってくれています。

感謝の気持ちを忘れず、大きく羽ばたく一年が始まりそうですね。